Sかぜ荘
秋山家の事情第3話
(第1話はコチラ)
(第2話はコチラ)
「おとうさ〜ん、いよいよ明日はミュちゃんの家族と一緒に旅行だね」
「あぁ、裏のおじいさんの知り合いがやってる宿だよ。でももうすぐその宿を閉めてしまうらしいから裏のおじいさんを招待したらしいんだよ」
「でもなんでおじいちゃんは行かないの?」
「おじいさんは体の調子がイマイチだから長い距離の移動は辛いんだってさ」
「だから私達家族とミユちゃんの家族が代わりに行くんだね」
「あぁ、おじいさんにはお土産たくさん買ってこなくちゃな」
「うん!」
「今日泊る場所に着きましたよ」
「海も比較的近くてなかなか良さそうな場所ですね秋山さん」
「いやぁ〜久々に長瀬さんともゆっくり飲めますね」
「おじいさんには感謝しなくてはいけませんね」
「おとうさ〜ん、海岸には一階から・・・の後はなんて書いてあるの?」
「舞子ちゃん、字が消えてるね。でも鳥がいっぱいいるって」
「ミユちゃんは鳥が好きかい?」
「はい」
「すいませ〜ん 秋山ですが・・・ あれ?奥にいるのかな?」
「あっ、はいはい、すいませんでした。秋山さん、お待ちしておりましたよ」
「お部屋までご案内致します」
「あの、おじいさんから聞いたのですがここ閉めてしまうって本当ですか?」
「はい、最近は色々ありましてね・・・」
「これは踏み入った事を聞いてしまって申し訳ありません」
「いえいえ、いいんですよ。最後に皆さんの様な方に来てもらえて私はここをやっていて良かったと思っております」
「ミユちゃん、舞子の部屋にあるのと同じガラスのテーブルがあるよ」
「あっ本当だ。私も欲しかったけどこのテーブル重いしガチャガチャ音がうるさいんだよね」
「うん。それによく物置くとよく滑るしね。だから舞子はマット敷いてるんだよ」
「次のページへ」
 
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