P H
今回は、「廃墟とウォールペイント」についてコメントしていきたいと思います。
壁があれば何かを描きたくなる。それは廃墟に限ったことではない。ウォールペイントで有名な横浜桜木町のガード下には約1.2キロに渡ってこのウォールペイントがされている。もちろん「落書き禁止」とはなっているがアート性が高い故に黙認されていて、今や一種の観光名所になりつつある。元々 Rocco Satoshi氏(横浜出身)が 1970年後半に描いたのが始まりだと言われている。
廃墟では、神奈川のK心病院がこのウォールペイントで有名だ。この描いている人に話を聞いた事がある。下手な絵は消してしまうが、やはり上手い絵は残しておきたいそうだ。そうして描かれた絵はもう既に描くスペースがなくなっている。だから下手な絵は消して自分の絵を描くのだという。
ウォールペイントには絵と文字がある。さて、落書きとウォールペイントはどう違うのか?
ウォールペイントに全く興味がない人からすれば同じではないだろうか?それはきっと歩道橋や道路標識、ガードレール、商店街のシャッターに所構わず描かれた低俗な言葉を目にする機会が多いからではないだろうか?
たまに「ま〇こ」などと描かれた文字を目にする。これは表現力の乏しいいかにも日本人らしい表現ではないだろうか?所詮日本人の表現力なんてそんなものだ。どうやってこんな所に描いたの?と思わせられればそれでいいアート性の全くない乏しい自己アピールなのだ。こうした事を目にする機会が多いからウォールペイントは全て、落書きとして認識されてしまうのではないだろうか?
廃墟でもこのペイントを目にする機会が多い。しかし廃墟ファンはこのウォールペイントがされていると激しく敵対心を持つ人が多いのも事実である。しかし、よく考えて欲しい・・・
写真を撮るのが良くてウォールペイントはダメなんて理由はどこにもない。廃墟は写真を撮る為の場所ではない。そしてウォールペイントをする為の場所でもない。どちらの物でもない。だからどちらが正しいなんて事はないのだ。
次 へ
 
inserted by FC2 system